GitHub Copilot Coding Agentで消費するプレミアムリクエスト等を集計してみた
ここ2週間ほどGitHub Copilot Coding Agentを試していました。
そこで利用状況に基づき、消費するプレミアムリクエストやGitHub Actionsの時間の目安を計算することにしました。
Copilot Coding Agentの利用実績
集計結果サマリー
2週間の利用実績は以下の通りです。
- CopilotにIssueをアサインした回数(=PRの件数):128回
- Copilot Coding Agentが起動した回数:194回
- 消費したプレミアムリクエストの合計:5594
- CopilotによるGitHub Actionsの起動時間:1387分
1回あたりの消費量
上記のデータから、1回あたりの消費量を算出しました。
項目 | 合計消費量 | 消費量/タスク | 消費量/起動 | 備考 |
---|---|---|---|---|
GitHub Actions | 1387 | 10.84 | 7.15 | 月あたり2000分まで無料 |
プレミアムリクエスト | 5594 | 43.70 | 28.84 | Copilot Pro+:月あたり1500以上は追加料金 Copilot Business:月あたり1000以上は追加料金 |
タスク:CopilotにIssueをアサインした回数
起動:Copilot Coding Agentが起動した回数
時系列での推移
PRの件数とプレミアムリクエストの消費量について、時系列での推移をグラフ化しました。1
前提条件
業務で利用したわけではなく、あくまで個人利用です。
今回の統計データには以下の利用も含まれています。
- Copilot Review:1PRあたり平均1回使用
- Copilotへの修正依頼:メンションによる複数回の修正依頼
- Copilot Chat:数回程度の使用
これらの要因により、純粋なCoding Agentのみの消費量よりも多くなっていますのでご注意ください。
また今回の統計データは、あくまで一例であり、概算値です。
依頼するタスクによっても消費量は大きく変動しますので、あくまで目安としてください。
考察
コスト面での優先順位:プレミアムリクエスト ≫ GitHub Actions
1タスクで消費するプレミアムリクエストやGitHub Actionsの実行時間から、1タスクあたりの料金目安が算出できます。
1USD=150円で計算すると以下の通りで、1タスク275円となります。
項目 | 単価 | 消費量/タスク | 料金/タスク(USD) | 料金/タスク(円) |
---|---|---|---|---|
GitHub Actions | 0.008 USD | 10.84 | 0.087 USD | 13円 |
プレミアムリクエスト | 0.04 USD | 43.70 | 1.748 USD | 262円 |
料金を比較すると、プレミアムリクエストの管理が圧倒的に重要なことが分かります。
今回はプレミアムリクエストを5000ほど使用しましたが、それでもGitHub Actionsは無料枠内に収まっています。
- GitHub Actions:1,387分使用 → 無料枠(2,000分)内に収まる
- プレミアムリクエスト:5,594回使用 → 4,000回以上の超過分が発生
仮に今回の超過分(約4,000回)を追加購入した場合、約160USD(約25,000円)の追加料金が発生します。
PublicリポジトリであればGitHub Actionsの料金は無料になりますが、影響は限定的なのであまり気にしなくてよさそうです。
プレミアムリクエストの消費目安:1タスクあたり50、1起動あたり30
1タスクあたり43.7消費しています。
なのでざっくり計算するなら1タスクあたり50くらいはプレミアムリクエストを消費すると考えておくのがよさそうです。
これで概算するとCopilot Pro+なら月に30件、Copilot Enterpriseなら月に20件程度は依頼できそうです。
枠内に収めるなら、1日に1件くらい依頼するイメージでしょうか。
ただ1回あたりの消費でみると28.8なので、確実に1回で達成できるタスクなら30くらい消費すると見ておくのもありでしょう。
ちなみに1つのタスクで2回以上起動したのは、不具合があって正しく動かなかった場合の他、コンフリクトが発生したために解消を依頼した、Coding Agent自体のエラー終了をリトライした、Coding Agentがレートリミットにより終了したものをリトライした、などがあります。
プレミアムリクエストを使い切ってしまうとコードレビューすら依頼できなくなるのは大きな痛手になります。
追加購入を避けるのであれば、使い切らないペースで利用しましょう。
おまけ:Copilot Coding Agentで使用されるモデル
せっかくなので、プレミアムリクエストの履歴からモデルごとの使用回数の内訳もまとめてみました。
モデル | 回数 | 使用用途(一部推測) |
---|---|---|
claude-3.7-sonnet | 1700 | Coding Agent:〜2025/05/28 |
claude-3.7-sonnet-vision | 33 | Coding Agent:〜2025/05/31 |
claude-sonnet-4 | 1596 | Coding Agent:2025/05/28〜05/31 |
Code Review | 24 | Copilot Review:2025/06/01〜 |
gpt-4o-2024-11-20 | 5 | Copilot Chat? |
o3-mini-2025-01-31 | 225 | Coding Agent?, Copilot Review:〜2025/05/31 |
o4-mini-2025-04-16 | 40 | Coding Agent?, Copilot Review:〜2025/05/31 |
Padawan | 1971 | Coding Agent:2025/06/01〜 |
総計 | 5594 |
- モデルの表示は、5月までは詳細なモデルが表示されていましたが、6月以降は表示されなくなってしまいました。
- claude-3.7-sonnet-visionは、Issueやコメントに画像を含む際に使用されたと思われます。
- o3-miniとo4-miniは乗数が1で呼ばれる場合だけでなく0.33で呼ばれる場合もあったため、Coding Agentでも使われているだろうと推測しました。PR内でコメントした際にCoding Agentを起動するかどうかの判定などに使われているのかもしれません。
途中でグラフの乖離が見られるのは、レートリミットで翌日リトライしたようなケースが影響しているかもしれません ↩︎