PxTX セッション内容のメモ

今後、チームで仕事をすることの重要性が高まると感じていたので、PxTXというチームリーダーカンファレンスに参加。
セッションを聞いて、特に印象に残った内容のメモ。ほぼ自分用。

Sports x Team: 勝つチームの特徴

  • 岡田さん:確率論で突き詰めていくと勝てるが、長続きしない。
    • カウンターアタックを受けなければ勝てる。そういう指示を出せば勝てるが、選手は反発する。
    • 短期的には勝てるが、長期的に勝ち続けるにはそれだけではダメ。
    • 理念、共有する目的、これらが「自ら」出てくるようになることが重要
  • 島田さん:マインドセットする所から始まった
  • 岡田さん:会社の時期によって、組織やリーダーの在り方を変えなければいけない
    • 細胞は、脳が指示して再生するわけではない。細胞間で修復を行っている。
    • 会社も最初は強烈なリーダーシップが必要。5年くらい経って安定してくると、社員が自分から動くことも重要。
  • 岡田さん:ワールドカップの監督経験について
    • 「遺伝子にスイッチが入った」。便利安全快適な世の中で、普段はスイッチが入ってない
    • 勝つためにベストな選択をしよう。ただそれだけ
  • 中竹さん
    • 連続的に勝ち続けるコーチ
    • 勝てと言っているコーチは勝てない
  • 島田さん:メンバーと死ぬほどコミュニケーションを取ること。
  • 岡田さん:目標は本気で目指せばすごい力を持つ
    • 代表選手はバラバラのチームから招集しているため、チームの練習
    • 本気でベスト4を目指すために、手紙を書いたり色々なことをした。
    • 監督は覚悟を持って、選手を外したりする必要がある
    • なぜ社員と危機感が違ったのか。きちんと情報を公開することが重要だった
    • 「一緒に困難を乗り越える幸せ」が必要だと思う
  • 中竹さん:選手に「俺らが監督の悪口を言うのはいいが、メディアに言わせたくはない」という意識が生まれた(笑)。これってチームだなと思った
  • 岡田さん
    • 派遣するコーチに迷った時「チームを考えたら、僕が行くべきだと思います」「彼の家庭事情を考えると、僕が行くべきです」という声が上がった
    • 情報公開することが重要。ただしフラット化や権限委譲だけではダメで、フィロソフィーが必要。
  • 島田さん
    • 火曜日は毎週1on1をやっていた。個々のパフォーマンスを高めた
    • 1on1だけだと組織が育たなくなる。みんなが自分を見るようになってしまった。
    • リーダーに任せるようにしたら、反発する人も出てきてしまった。現在はこれを修復中。
  • 中竹さん
    • 全員リーダーを掲げている
    • リーダーは責任感(責任ではない)を持て。

Product × Team: 最高のプロダクトが生まれる瞬間

  • 最高のプロダクトを生み出すために最も必要なもの
    • 深津さん:サービスが提供するエコシステム全体
    • 野副さん:進化と変化のクリエイション、から生まれるすべて
      • 良い「問い」を持ち続けること。「その問いは、世の中に対して角度が立っているのか?」とよく言っている
      • 早く答えを出さない。一回「寝かせる」こともある
    • 渡邉さん:「森のイメージ」と「手元の種」
  • 渡邉さん:「問い」を探す段階からパートナー企業と一緒に進める場合もある。
  • 深津さん:パートナー企業が株価や売り上げを気にしてしまうなら、こちらは長期的に考えたい。お金を超えた関係へ。
  • 渡邉さん:うまくいかないときは、担当者の心に火がついていないことが多い。
  • 失敗談
    • 深津さん:失敗かはわからないが、提案を求められた時に「この領域には手を出さないほうがいいです」と提案したことがある。そのまま案件が消滅した。今でもそうすると思う。
    • 渡邉さん:自分たちでデザイン思考のようなメソッドを開発することがある。ただ、それを他のチームに丸ごと適用したら失敗した。
      • リーダーが違うと、使いこなせるツールが異なるのかもしれないと考えている。メソッドは万能ではない。
      • 及川さん:ソフトウェア開発でも同じことがある。日本はフレームワークをしっかり学ぶが、育むことも重要
      • 渡邉さん:ツールを少しずつ試してみるだけではダメだと思う。(コレクターになってはいけない)
  • チームづくりをどうしているか
    • 野添さん:リスペクトが大事
    • 深津さん:多様性があること、相互作用があること
      • 一番大きいところではコンセンサスが取れているけど、異なるアプローチを許容する
      • noteで言うなら、ユーザを含めてチームと捉えたほうが良い
    • 渡邉さん:まだ見ぬ価値を発見し、社会に実装する

Fan × Team: ファンを作るチーム論

  • メンバーの距離感
  • 早く決断することが重要
  • 仕事以外の部分で、ダメな部分(負け顔)も見せる
    • 若手に対しては、リーダーとの距離を感じてしまう。ダメな部分も見せると、それが良い距離感を生む
    • 芸人は負け顔も持っていたほうが良い。弄られやすいので、困った時に周りが助けてくれる

Performance × Team: ハイパフォーマーの再現性

  • 大堀さん:外から見て、カルチャーや意思決定の妥当性が分かる会社。
  • 伊藤さん:心理的安全性が高く、失敗しても咎められない組織。リーダーとメンバーのエンゲージメントが高い。
  • 伊藤さん:セールスフォースではV2MOMがある
  • 平田さん;登るべき山が決まっていること、そのためのツールを持っていること。
  • 大堀さん:心の拠り所のようなものが必要
  • 平田さん:チームへの貢献実感、組織への帰属意識、成長実感が必要

Well-being × Team: 持続的な成果を生み出す

  • 永山さん:創造性を高めるには、孤独になったほうが良い。孤独があった上でのチーム。
  • 島津さん:上司はフィードバックすることが一番大事。その内容がポジティブでもネガティブでも。
  • 永山さん:小人数であるほど破壊的なアイデアが出やすく、大人数であるほど改善的なアイデアが出やすい。
  • 電通の方のお話はオフレコなので割愛。

Innovation × Team: イノベーションを科学する

  • 自律、自主性の重要性
    • トヨタにおける報告とは、意思を持って報告すること(事実の報告だけではダメ)
    • リクルートの日常的な口癖「で、お前はどうしたいわけ?」「で、やったわけ?」
      • みんなの口癖により正しい価値観を定着させる。風土・文化を作るのは社員自身である。
    • リクルートでは「最近どう?」と聞いて、差分を自慢する。
      • Mirrativでは「人生どう?」
    • 誰が言ったかを重視して思考停止しないこと。意図を大切にする。
  • 「チームでどう貢献できるか」が、リーダーシップ
  • インフォーマルリーダーシップ(上意下達ではないリーダーシップ)が重要になってきているのでは
  • 自主的に考えられる「環境」が大事。セーフティーネットを整えたら起業数が増えた国もある。
  • Googleの透明性
    • イントラネット上での社員の質問について、TGIF(毎週金曜日の全社会議)で経営陣が回答する。
    • ただし必ずしも回答してもらえるられるわけではないらしい
    • 成果がよくても、上司としての評価が低ければ不適格と見なされることも
  • Mirrativではプレミアムエモいデー(笑)がある
    • 最近あったエモい話をする。プライベート面も知ることができる
  • ゆとりがないと人はチャレンジできない
    • Googleは20%ルールがある
    • Mirrativは「ゆとり」というよりは「遊び」や「余白」を意識している
    • 寝ている間に頭が整理されて閃くというのは、本当にあるらしい
  • トヨタの「茶髪が黒髪に変わる時」
    • 彼らは寂しいだけ。上司はうざいと言われてもコミュニケーションを取りまくる。かばい、見捨てない。
    • 半年くらいすると、人が変わる。
  • 野田さん:「飲みニュケーション」が成立していたのはバブル崩壊前までで、今は機能してないのではないか。
    • 飲みの場で忖度させられたら、誰も参加しようと思わない。

Japan × Team: 日本組織の未来を考える

  • 楠木さん:年功序列について
    • 年功序列は一時的にうまくいったイノベーション。しかし、よくよく考えてみればおかしな話
    • 年功序列は高度経済成長期において、方向性を定め、透明性、長期設計の面でとても優れていた
    • 年功序列は一時期にフィットしすぎたため、日本の文化とも言われる。しかし100年も続いていないことを文化というのは、おかしな話
    • そもそも「日本企業」という括りで語ること自体がおかしいのでは?
  • 新居さん:
    • 塀を作り、その中にいれば安全だよ、と言い続けた
    • 過去の成功体験に捉われすぎている
  • 小泉さん:フィロソフィーがあれば、人を惹きつけることができる
  • 楠木さん:働きがいのあると言われる会社でも、万人にとって良い会社ではない
  • 新居さん:採用に関しては価値観に対する共感・共鳴が大前提
  • 楠木さん:誰が聞いても「そうだよね」と思うような理念は、掲げても意味がない
  • 良い・悪いの実態は、組織よりもチームにあるのでは
    • 会社としては先進的なシステムであっても、淀んでいるチームもあるのでは
  • メルカリでは、社内Slackはほぼオープン。インサイダー情報など、一部の情報以外は全て。
  • 野球型からサッカー型へ変わることが重要。
    • 野球では「打て」と言われて打てる人が求められる
    • サッカーでは個人個人が考えて動くことが求められる
  • 良いチームというのは、国境を超えてもそんなに変わらない。グローバルで共通した「良いチーム」があるのでは。
  • 新居さん:フラットやヒエラルキーはあまり気にしていない。関わる人が幸せになるならそれでいいと思っている。
  • メルカリではサーベイを自分たちで設計している。
  • 経営者はサーベイを怖がるが、そこに向き合うことが必要だと思う
    • 健康な人ほど人間ドックなどを受け、不健康な人ほど人間ドックを嫌がるのに似ている。
  • 日本のHRはプライドが高く、失敗してはいけないと思っているのでは。失敗して、毎日改善していけば良いのでは。HRもA/Bテストするくらいで良いと思っている
    • 「初めから完璧でなければいけない」という思いが強いのでは
  • 「ミスなくオペレーションをこなす時代」から「ミスを許容する時代」に変わった
  • メルカリは、ダウンサイド(障害)は取り除く。リスクヘッジしてあげる。上は成果に基づく。
  • 楠木さん:人手不足により、ついに労働市場の規律が日本にも働いてきた。日本にとってチャンスだと思っている。
    • よくない経営をしていると経営が立ち行かなくなる。退場を強いられるようになる。
  • 採用の際、無駄に母集団を広げることはやめてほしい。本当に欲しい
  • 情報をオープンにして、期待値を合わせていくことが大事。そうしないと人が辞めていく
    • 正しいかどうかを考えない方がいい。マッチするかどうか、好きかどうか。
  • メルカリは一度経団連に入ってみて、日本の大企業がどんなものかを見てみようと思った。刺激を与えてみたいと思った。

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